俳句
社長の作った俳句をご紹介させていただいております。
運命の開けるごとく霧晴るる
満天の星を掬ひて清水汲む
春水の光を切りてカヌー行く
白雲の棚引く山を恵方とす
朝靄(あさもや)に包まる山河鳥渡る
山小屋の窓に星降る夜の秋
曇天の空押し上げて紅梅咲く
浮かれ行く世相を静め雪積もる
茸狩りや山に溶け行く人ふたり
秋嶽の雲へ雲へと人消ゆる
秋富士が見えてははしゃぐ茶屋の婆
華厳の滝のような雨来ていろは坂
雲海にのぞき穴あり万華鏡
古書店に寅さんの句や麦は穂に
桜散るお役御免と云ふごとき
花粉飛ぶ山泣き笑ひするほどに
春寒や墓に傾く一升瓶
白魚の意地に撥ね散る醤油かな
行く年の雲突き抜けて航の旅
秋惜しむ鳴虫といふ山頂で
コスモスや風のコーラス聞こえ来る
旅宿の山動き出す野分かな
かき氷千思万考のなれの果て
土用蜆じっと耐え抜く一と日掲載かな
原生林過ぎて源流滝となる
軟弱と言はれ角張る冷奴
新緑の染める少女の黒き髪
夢に見る母の大きな柏餅
縁結びの社(やしろ)の森に初音聞く
百の手を空に拡げて辛夷(こぶし)咲く
茅葺きの寺に白梅ふと匂ふ
石ころも光り始むる冬の月
冬来るおれおれ詐欺の電話受け
七壺と五段の滝に紅葉照る
鳥渡るポプラ並木の風の上
台風裡マリア微笑む修道院
夏蝶や高原の風なりきって
黒潮を遙か遠くに白き百合
枇杷熟るる街灯点るときともに
縋り付く一生なのか山の藤
山頂で神籤を結び春惜しむ
慈眼寺のめとめの絵馬や木の芽吹く
蕗味噌の香りに旅の心解く
春の富士赤児抱けし母のごと
凍て富士へ駆ける二線の飛行雲
冠雪の富士へ走りし送電線
新米を食ふて故郷の切りたんぽ
群青の富士を浮かべて蕎麦の花
地を踏めば古代の音や那智の夏
幾峰を越えばとどくや雲の峰
胡瓜もみ力はいりてW杯
時の日掲載や今日掲載こそゆるり歩きたる
夕暮れの空を分け合ふ代田かな
扉(と)を開けばたんぽぽ語る今朝の夢